LINEがみずほ銀行と提携し、「LINE BANK(ラインバンク)」という新しい時代に則した銀行を開業するため、準備会社を始めるということを発表した。
みずほも大規模システム移行や、銀行口座直結でSuicaからチャージできるアプリなどをリリースして金融業界でのIT分野・フィンテックでの存在感を日々増している。
ポイント要約
- 「LINE BANK(ラインバンク)」が2020年開業を目指し準備を開始
- LINEは大手みずほ銀行FGとの提携
- LINEのサービスがより生活に則したものになっていく
LINE銀行が動き出す
LINEは11月27日のイベントで「みずほフィナンシャルグループ」と提携し、「LINE BANK(ラインバンク)」という銀行業をはじめることを発表しました。
開業は2019年に準備会社を設立、2020年のスタートをめざしているとのこと。
出資比率はLINE Financialが51%、みずほ銀行が49%。
なぜみずほなのか?というところだが、株式会社みずほフィナンシャルグループ執行役員を経験している齊藤哲彦CEOがLINE Financial株式会社の代表取締役社長CEOに12月1日付けで就任するというところも関わっているのだろう。
LINEが中心になって開業する新しい銀行では【5年後に必要とされるサービス”から逆算されたスマホ世代のニーズに適した金融サービス】を提供するとのこと。
地方銀行の不振(スルガなど)やスタッフのロボット代替化が進む中、未来に生き残る銀行の形を作っていくのかもしれない。
ローソン銀行やAmazon銀行
2018年秋にコンビニ業界2位のローソンもローソン銀行を設立し、全国の店舗に設置されたATMを拠点にサービス展開をはじめました。
生活のすぐ隣に必ずあるコンビニを大いに使ったパワフルな展開でした。
対してネット上でも世界一の大手EC Amazonが銀行を準備している。日本への到来はまだ先になるかもしれないが、従来のAmazonアプリにはAmazonPayというQRコード決済機能がついていて布石になっています。
モバイル決済サービスLINE Pay
日本政府総務省の推進するキャッシュレス化。LINEの提供する「LINE Pay」はすでに国内多くの店舗・現場で決済ができるようになっている。
大手やITベンチャー、地方銀行がどんどん特化した電子マネーやモバイル決済をリリースしてくるなか、LINE Payは中国のモバイル決済大手ウィーチャットペイと提携した。
モバイル決済市場も激戦・戦国時代になっているのだ。
LINEが自社サービスを活かした銀行に
LINEは特にお金・生活に絡んだサービスを連続でリリースしている。
10月にはLINEで加入できる保険サービス「LINEほけん」、投資未経験でも趣味や嗜好に合わせた約70のテーマの中から投資ができる「LINEスマート投資」なども行い、おそらくLINE BANKに集約していくのだろう。
夏には仮想通貨取引所「BITBOX」を提供開始し、あわせて独自のブロックチェーンネットワーク「LINK Chain」を通じ「LINE Token Economy」構想を発表している。
もうLINEは生活や金融分野にとって、じゅうぶんな存在感を表しているのである。
いまだに銀行カードローンや火災報知器などでしのいでいる地方銀行は生き残っていく危機感を抱いたほうがいいだろう。
情報まとめ
- 「LINE BANK(ラインバンク)」がLINEは大手みずほ銀行FGと提携し2020年開業を目指している
- LINEのサービスがより生活に則したものになっていく
- LINEがインフラとして存在感を高めている
LINEがインフラとして存在感を高めていることはもう想像に難くない。
最初はマンガやゲームといった、エンターテイメント、可処分時間だけの消費だった。
しかし、ほけんサービスなども出してきていることから、ただのメールの替わりのチャットアプリというだけではなくなってきている。